いまここね

どんなだってこれが今の自分

浄化

今夜は厚い雲に覆われて見えないけれど満月だ。
正確には3時35分頃だというから昨日と言ってもいい。
満月の時は手放したいことを手放せるようお願いするといいらしい。
叶えたい願いは新月にするとよい。
 
わたしには手放したい物があった。
ずっと捨てられなかった手紙。
呪詛のようにわたしへの想いが綴られたラブレターだ。
ラブレターなんて今まで貰ったこともなかったし、心底真剣な想いで書かれた
その手紙は物凄い重くて、読む人が読んだら怖いと思われそうなものだったけど、
わたしにはとても純粋できれいなものに思えて、キラキラしていて読むと心があたたかくなった。
だからその恋が終わってしまってからもわたしはずっとその手紙を大切にしまっていた。
 
わたしはその恋を終わらせてからもその恋に縛られていた。
今考えるとその手紙にこもった念もわたしを縛り付けていた要因の一つだったんじゃないかと思う。
というか、確実にそうだと思う。だって「一生付きまとってやる!」って書いてあったよ、笑
 
その人が今どう思っているか、というのは関係なくてその時のその人の気持ちの
念がこもっているから、そういった人の強い想いがこもった物はどこかで浄化させる
必要があるということを感じた。
 
ちゃんと終わらせる必要がある。
そうしないと、前に進めない。
だから満月の夜に大切に取っておいたその手紙を手放すことにした。
手紙はものの5分も経たないうちに呆気なく炎に消えた。
なんだ、こんな簡単になくなってしまうんだ。
 
わたしの大好きな映画に岩井俊二love letterという映画がある。
死んでしまったら会うことも叶わないけど、生きていればまたいつかどこかで
笑って会えるかもしれない。それはとても幸せなこと。